詳しく説明すると?
作業ミスをすると、
その原因分析やリカバリなどに時間資源を使います。
そのため、想定した時間よりも作業の完了が遅くなります。
問題は、どのくらい遅くなるかです。
もしそのミスのリカバリがとても手間のかかる難易度の高いものなら、
作業の完了時間は大幅に遅れる可能性があります。
反対に、もしそのミスのリカバリがあまり手間のかからない難易度の低いものなら、
作業の完了時間は、想定とあまり変わらないかもしれません。
こうした作業の完了時間の遅れの見込みは、リカバリをするかの判断や、
もしリカバリする場合足りなくなった時間資源をどこから集めるかの判断に
つながってきます。
したがって、ミスの原因分析から対処までどのくらい時間を使いそうか、
それをやると作業の完了に何分くらい遅くなりそうか、その遅れはどこで取り戻せそうかなどを
冷静に分析することが求められます。
技能五輪では、具体的にどんなときに使うの?
いつ?
作業ミスをした時点で。
確認している時など後から作業ミスに気づいた場合は、その時点で。
どうやって?
セルフトーク:作業ミスのリカバリに必要な時間や、作業完了までに必要な時間を確認するような言葉
イメージ:
自分が普段から蓄積している作業ミスのデータベースを思い出してイメージし、該当する、もしくは近いミスに基づいて、時間を予測する
動作:
イメージの補助。空中にイメージを浮かべ、それを指でさすなど。紙などに書いてある場合は、それを指や声に出して確認する
これをやるとどうなるの?
やると
作業ミスのリカバリをするのか、しないで先に進むのか、
リカバリするとしたらどのくらいの品質を目指すのかなどの判断を適切に行なえます。
普段の訓練でこうした分析や計算を意識して行っている場合、
それらに必要な認知負荷は少なくなります。
そのため本番でもワーキングメモリがあまり圧迫されず、
普段の訓練通りの判断をすることができます。
やらないと
リカバリすべきではないミスをリカバリして、完了に必要な時間がなくなります。
リカバリできたミスを無視してしまい、避けられたはずの減点を受けてしまいます。
なぜかというと、
時間の計算は、時間圧がかかる中で行います。
普段から暗算で計算する訓練をしていない場合、計算の認知負荷が高く、
ワーキングメモリを圧迫します。
そのため、時間圧と重なって、正しく時間の計算をすることが難しくなります。
日常ではどんな場面で使うの?
たとえば仕事先に11時までにつかないとけなのに道を間違えたとします。
その時点で、何分くらい遅くなりそうか、なんとなくでも予測します。
遅れそうだとして、連絡を入れたほうがいいのか、11時までにたどりつけるのかがわかります。
普段から使っていて慣れているルートなら、時間は正確にわかります。
また、初めて行く場所なら、これまでの経験を思い出して似た経験をもとに予測すると、
おおよその時間はわかります。
スキルの段階は?
グリーン
チェックの仕方は?
自分が何かの作業やタスクに取り組む時を振り返ります。
そしてこのスキルの内容をどのくらい意識して行うか、
「1.全く行わない~5.常に行う」の5段階で回答します。