詳しく説明すると?

作業中に、作業とは直接関係のないことが頭に
入ってくることがあります。

例えば、周りの選手がどのくらい進んでいるか、
見ている人の姿、しゃべり声などです。
これらは、作業への集中を妨害する外からの刺激という意味で、
妨害刺激と呼びます。

また、今している作業とは違う作業のことが
頭に入ってくることもあります。

例えば、すでにやり終えた作業にミスがなかったかや、
かなり先の作業が上手くできるかなどです。

これらのように目の前でやっていることと直接関係のない
内容が頭に浮かぶことをマインドワンダリングといいます。

マインドワンダリングはワーキングメモリの容量を圧迫するため、
思わぬ作業ミスや、速度の低下に繋がります。

マインドワンダリングが起こったら、それに気づき、
今目の前でやっていることに再び集中します。

マインドワンダリングは、集中が下がってきているサイン
といえますが、集中しているときでも起こります。

例えば、単純な作業の繰り返しや、ミスが起こる確率が低い
簡単な作業をしているときなど、
あまりワーキングメモリを使わずにできる場面です。

こうした場合でも、最低限の集中をキープすることが重要で、
やはりマインドワンダリングに気づいたら、
目の前の作業に再度集中します。

技能五輪では、具体的にどんなときに使うの?

いつ?
妨害刺激に注意が補足されたと気づいた時

どうやって?
セルフトーク:注意を集中するべき対象を示す言葉などが効果的

もう一度集中しよう
今○○の作業をやっている

イメージ:
妨害刺激がワーキングメモリから押し出されるイメージや、
ワーキングメモリに注意を集中すべきタスクが乗っているイメージ。

動作:
腕をひねるジェスチャーなどの切替を表現する動作。
今やっていることを指で指すなど。

これをやるとどうなるの?

やると
作業全体を通して、作業の速度や精度を維持しやすくなります。
ワーキングメモリの容量を、目の前の作業に分配し続けられるからです。

一時的にワーキングメモリの容量を
妨害刺激に奪われることはありますが、
それが続きません。

やらないと
ワーキングメモリが妨害刺激に分配され、
必要な精度や速度で作業を行うための容量が不足してしまいます。

その結果、作業ミスが起こったり、時間を損失したりしてしまいます。

日常ではどんな場面で使うの?

何かのタスクに取り組んでいて、
ふとインターネットで別のことを調べたくなったり、
別の作業をしたいと思った時に、
「今はこの作業に集中して、10分したらそれをやる」とセルフトークします。

隣で話している人の内容が気になったりしたような時に、
「BGMのようなもの。今自分は何をやるんだっけ?」とセルフトークします。

可能な場合は、いったんその場を離れることも効果的です。

スキルの段階は?

グリーン

チェックの仕方は?

自分が何かの作業やタスクに取り組む時を振り返ります。
そしてこのスキルの内容をどのくらい意識して行うか、
「1.全く行わない~5.常に行う」の5段階で回答します。