詳しく説明すると?

初めて見る課題や、
練習してきたものと変更点がある課題に取り組む際でも、
訓練通りのやり方で、作業の手順を構成します。

作業の手順の構成では、
設定した目標に沿って、
何の作業を、どのような順番で、いつまでに、
どの水準で作業するかなど決定します。

その決定にもとづいて、
加工や施工、オペレーションなどの方法と
手順を選択し、時間配分などを行います。

全国大会で課題が公表される職種では、
「取り組んだことのない課題」に出会うことは少ないかもしれません。

一方、全国大会で非公表や一部公表の職種では、
「取り組んだことのない課題」に出会う可能性があるため、
必要となるスキルtです。

また、国際大会では競技課題が原則として非公開のため、
このスキルが重要となります。

技能五輪では、具体的にどんなときに使うの?

いつ?
作業開始直後。競技課題の図面や仕様書を読み取る段階。

どうやって?
セルフトーク:要素や順番を示す言葉などが効果的

まず最初に図面のここを見て、次にここを見る
この課題は過去にやったこのパターンと同じだから、こういう順番で、このくらいの時間を使って行う

イメージ:
作業のフローチャートや、派生しうる選択肢をイメージする。

動作:
イメージとの組み合わせ。
作業の手順や構成を空間に描き、指でなぞる。

これをやるとどうなるの?

やると
課題の新規性に左右されず、
訓練で習得した水準の手順構成を行えます。

「何をどの順番でやるか」に使う認知負荷を
減らすことができるので、
ワーキングメモリを圧迫しにくくなります。

やらないと
いつもと違う順番で作業手順を構成したり、
必要な作業手順を見落としたりし、
手順構成の水準が下がることがあります。

やり慣れた手順の構成は、
「手続き記憶」と呼ばれる無意識の記憶に
蓄えられています。

記憶には「慣れた課題なら自然と思い出せるが、
初めて見る課題や変更点のある課題などでは思い出せない」
という性質があるため、初めて見る課題では、
慣れた手順の構成を思い出せないことがあります。

その結果、作業ミスが起こったり、時間を損失したりしてしまいます。

日常ではどんな場面で使うの?

経験のない仕事を依頼されたり、それが突然だったりすると、
何をどのような順番でやればよいのかがわからなくなるものです。

自分がアイディアややり方をどのような順番で構成し、
作り出すかを標準化してあると、慌てることなくタスクを進めやすくなってしまいます。

また、打ち合わせやプレゼンで知らないことや
よくわからないことを質問されたとき、
焦ってすぐに答えなきゃと思ったり、何も言えなくなったりします。

そんなときに、「まず一呼吸して、相手の質問を復唱する」とか、
「ぱっとみわからなくても、徐々にわかりだす」のように言うと、
焦らず安心して対応できる。

スキルの段階は?

グリーン

チェックの仕方は?

自分が何かの作業やタスクに取り組む時を振り返ります。
そしてこのスキルの内容をどのくらい意識して行うか、
「1.全く行わない~5.常に行う」の5段階で回答します。