詳しく説明すると?

作業が遅れていると気づいたら、
ペースを上げる、作業を省略して時間を作るなどの対応が必要か、
あるいはそうしなくてもよいかの判断をする必要があります。

作業に遅れたということは、想定よりも使える時間が減っていることを意味します。

そして残っている作業に対して使える時間が減ると、
時間の圧力である時間圧が高まります。

時間圧は大きな焦りを生み、冷静な判断力を奪います。

例えば時間をその場で計算すると、簡単な暗算でも普段と比べて間違いやすくなります。
また、遅れの影響を過小評価したり、過大評価したりといったことも起こります。

「どのくらい遅れているか」をすぐに分かるような工夫をすると、
そうした間違いを予防し、適切な判断をすることができます。

技能五輪では、具体的にどんなときに使うの?

いつ?
作業に遅れていることがわかった時

どうやって?
セルフトーク:許容範囲の時間を確認するような言葉

許容範囲は何分でいま何分
これなら大丈夫

イメージ:
タイムテーブルやラップ表を思い出し、許容範囲の時間を確認する

動作:
イメージの補助。空中にイメージを浮かべ、それを指でさすなど。紙などに書いてある場合は、それを指や声に出して確認する

これをやるとどうなるの?

やると
時間圧が高く、焦りを感じるような状況でも、冷静に判断することが可能となります。

作業の遅れが許容範囲かの判断にかかる認知負荷が減ります。

そのため、ワーキングメモリが圧迫された状況でも、
許容範囲かの判断を冷静に行うことが出来きます。

やらないと
時間圧が高まる中で冷静に判断することが難しくなります。

許容範囲かの判断は認知負荷を高め、ワーキングメモリを圧迫し、
時間の精密な検討が難しくなります。

その結果、許容範囲なのに遅れていると判断して取り戻そうと無理なペースで作業したり、許容範囲を越えているのに大丈夫だと考えて作業をすすめたりしてしまいます。

日常ではどんな場面で使うの?

急いで出かける時、すごく急いだ方がいいのか、
少し急げばいいのかがわかっていると、気持ちに余裕が生まれます。

電車の遅れなどを確認するとき、2分遅れとなっていた場合、
それが間に合わないレベルなのか、それなら十分間に合うのかがわかると、
気持ちに余裕がでます。

スキルの段階は?

無印

チェックの仕方は?

自分が何かの作業やタスクに取り組む時を振り返ります。
そしてこのスキルの内容をどのくらい意識して行うか、
「1.全く行わない~5.常に行う」の5段階で回答します。