オレンジ・クラスは、メダル以上の水準の技能を持つ選手です。主な目標は、いまより少しでも高い品質の作業を実現するための、絶え間ない「高速・高精度の追求」です。ワーキングメモリに生まれた余裕は、高速・高精度を実現するために再配分されます。
※下記説明事項の解説はこちらをご覧ください。
特徴と傾向
コンダクト・スキルの使用度(平均値)
※クリックすると画像が拡大します
よく使うコンダクト・スキル(Conducting Skills)
- 羽田野・菊池(2018b)から作成。調査は、第55回技能五輪全国大会の情報ネットワーク施工職種に出場した全選手(N=24)が対象
- オレンジ・クラス はN=6
- 「1全く行わない」〜「5.常に行う」で評価
- 使用度が4以上は濃いグリーン、3以下は赤でハイライト
職種の技能の水準
(Skill Level)
- メダル以上の水準
目標
(Target)
- 時間内の作業終了
- 最小限の減点
- ワーキングメモリや時間の資源に生まれた余裕をつかって、より精度の高い作業を、短い時間で実現する
- 妨害刺激に注意が捕まらないようにする
- 限界を決めずに努力しつづける
重視すること
(Focus)
- 高速・高精度の追求
利用可能なワーキングメモリの量(Available Working Memory Capacity)
- ある程度自由に使える
- それらを速度や精度の向上に再配分するので、実際にはあまり余裕があると感じない
認知負荷
(Cognitive Load)
- 全体的に低い
- 競技課題の認知負荷は高い
専門的な知識の量
(Domain specific Knowledge)
- 非常に豊か
「もし〜なら」パターンの豊富さ(If-then pattern)
- 詳しくて精密
意識しないで出来ること(Automatized Skills)
- かなり多い
- あえて自動化しないようにしていることもある