HDIとWSC得点の相関は.453。中程度なので、ある程度は関連します。つまり、HDIが高い国では、WSCの得点も高くなるという関係にあります。

※国連開発計画のデータとWSCのデータで国表記が異なるものに関して、気づいた場合は修正。気づかない場合はドロップ
※国連開発計画にデータがない国や地域もドロップ
※上記のため順位がWSCが発表のものと異なる

HDIとWSC得点の関係

HDIトップのノルウェーは、WSCでは平均以下の成績でした。HDIの最下位はバングラデシュ(131位)で、WSC得点も低かったです。WSC得点が最下位のアルメニアは、HDIでも下位でしたが(81位)、ものすごく低いわけではありませんでした。WSC得点が最高の中国は、HDIではアルメニアと同じくらいです(85位)。技能五輪の選手は一般的な人と受けている教育の質が違うのかもしれません。

WSC得点は平均が700の偏差値なので、全選手の平均じゃ700になりますが、国別の平均は700以上の国は11で、約17%と少数派でした。日本はHDIが.919(18位)で、WSCの平均得点は708点(7位)でした。

HDIは低いがWSC得点は高い国

中国、ロシア、タイ、ブラジル。いずれも新興国で、生産拠点が集積している地域です。WSCを頑張るのは技術力を高める・売り込む意図もあるかもしれません。

個人的に関心のある国について調べてみると

これまで行ったことがある国のHDIとWSCを抜き出しました。HDIランクで並べています。
・ドイツ:HDIが.947(6位)、WSCが705(10位)
・シンガポール:HDIが.938(11位)、WSCが708(9位)
・ベルギー:HDIが.931(14位)、WSCが685(29位)
・ニュージーランド:HDIが.931(14位)、WSCが670(38位)
・アメリカ:HDIが.926(17位)、WSCが684(31位)
・フランス:HDIが.901(26位)、WSCが713(4位)
・ロシア:HDIが.824(52位)、WSCが716(3位)
・マレーシア:HDIが.810(62位)、WSCが681(33位)
・タイ:HDIが.777(79位)、WSCが703(12位)

台湾はHDIにデータがありませんでした。

ソース:Human Developmental Reports